不妊治療の基本的な流れ

 

 

不妊治療は、不妊の原因を探ることからはじめます。つまり、各種検査から始めます。
最近は、ドクターの説明責任を明確にするという時代の流れもあり、初診はお話をするだけという病院もあります。
お話のなかでは、今後の治療の流れももちろんお話しますが、月経について、出産・妊娠歴について、性生活についてなどを話します。

 

今後の治療にかかわってくることですので、恥ずかしがらずに答えるようにしましょう。

 

不妊の原因の考え方

不妊は1つの原因だけで起こるわけではないという見方もあり、多くの病院では複合的な見方をします。

 

よって1つの異常が見つかり、その治療が終了したから不妊治療は終わりというわけではなく、ドクターと相談をしながら、妊娠に至るまで治療を続ける女性もいます。

基本的な検査項目

(1)基礎体温測定
(2)子宮卵管造影検査(HSG)
(3)精液検査
(4)超音波検査
(5)ホルモン検査
(6)クラミジア感染の検査
(7)抗精子抗体検査
(8)ヒューナーテスト
(9)子宮鏡

男性は精子検査だけですが、女性は、月経の周期に応じて、上記のいくつかの検査を受けるのが一般的です。

 

検査後のこと

検査が終わって、たとえば子宮卵管の詰まりがあるとします。

 

詰まりを取り除く手術をすると、妊娠「しやすくなります」とか、手術をしたら妊娠をしやすくなる「可能性があります」とか、いろいろとドクターから説明を受けると思います。

 

その説明に、おおむね間違いはないと思いますが、なんせ婦人科系の手術ですから、不安と言えば不安です。よってセカンドオピニオンに意見を求める女性もいます。

 

ほかの病院に行って、ドクターの意見を求めるわけです。2人以上のドクターの意見を聞いて、夫婦でよく相談をして、どうするのかを決めます。

 

これはもう、ドクターの意見をどう解釈するかの個々の問題になってきますので、一般的にはどうしているということは紹介できません。ドクターも判断に困ると思います。

 

妊娠の確率は、手術をしたら上がる傾向にあるけれども、100%妊娠する保証は、おそらくどんな手術をしても約束できないのが不妊治療だからです。
不妊治療にお金がかかるというのも、このへんの事情から来ています。

 

手術をすれば妊娠するのなら、だいたいの手術費用はいくらです……で、話はおしまいですが、手術をしても妊娠しなければ、そのあと何年も通院が必要になってくるのです。

 

しかも、日本の国は不妊を病気と認定しないので(まあ、病気でないことは素人でも100も承知ですが)、おそらく女性が首相にでもならない限りずっと実費でしょう。

 

夫婦とドクターの英知を集めて、英断をするしかない時です。