禁欲生活と不妊治療

思い込みにご注意

基礎体温表で排卵日がわかると、じぶんで判断した排卵日の4〜7日前は禁欲して、その1回に賭けようとする人がいますが、それはあまり意味のあることではありません。

 

確かに、毎日性交渉をすると、精子は薄くなります。しかし、それで妊娠ができないかと言えば、妊娠にはまったく問題はありません。
 
射精後12時間くらい経過すると、精子はかなり改善して2日後には100%回復します。

 

実際、決め打ちでドンピシャOK!という人は少なく、週4回性交渉をしている家庭の方が、妊娠率は高いのです。
理想的には、排卵時期に毎日、性交渉を行うのがいいとされています。

 

排卵日について

最近は、唾液検査や尿検査で、排卵日を当てることもできるようになり、多くの女性が活用しているようです。
しかし、これらも1つの目安であって、この日に性交渉を行えば、どんぴしゃ100%OKという日ではありません。
女性、男性の双方に、妊娠を望む気持ちがあっても、男性は、「この日にかならず性交渉をしないといけない」というプレッシャーに弱いものです。

 

精神的に弱い生き物なのか、なにかちがう理由があって、性交渉に気持ちが乗らないのかは、よくわかりませんが、あまり男性がプレッシャーを感じると、最悪EDなどインポテンツになる可能性もあります。
妊娠を焦る気持ちはわかりますが、夫婦、仲良く性交渉をする環境をつくっていきたいものです。

 

酒とたばこ

お酒を飲まないとテンションが上がらないので性交渉ができないという人。だいじょうぶです。

 

お酒を飲んでも精子まで酔っぱらうわけではないので、前後不覚にならない程度であれば、お酒を飲んで、性交渉をおこないましょう。

 

しかし、タバコは控えましょう。タバコは男性が吸っていても精子の量や濃度に問題が出てきます。
妊娠できないていどの精子になる可能性は低いものの、女性が間接喫煙をすることによって、妊娠の確率が下がります。

 

女性は、間接喫煙で不妊のリスクが倍増すると言われています。
女性の喫煙は、ここで述べるまでもありません。すぐに禁煙をしましょう。
禁煙は、最近、病院で保険適応で治療してもらえます。

 

通常の性交渉と不妊

排卵日にばっちり性交渉をしたら、その後は安静にしておかないといけないという考えは、誤解です。
性交渉後の安静よりも、タイミングが大切です。
タイミングは、ドクターでもよくわからないので、排卵日と思われる日の前後はバンバン性交渉をおこないましょう。

 

不妊症かも……と思う前に、排卵日の前後にしっかりと性交渉をしてほうがいいというお話です。
それで運良く妊娠する女性もいます。そうでない女性もいます。
妊娠しなければ、来月もバンバン性交渉をするか、不妊治療も並行しておこなうか、夫婦で相談しましょう。