体外受精と不妊
体外受精について
ドクターの腕にもよりますが、体外受精は妊娠の確率が高いものです。
人工授精よりも妊娠の確率が高いとされています。
人工授精は、母体の中で受精させます。それに対し、体外受精は受精しているものを体内に戻すので、人工授精よりも妊娠の確率はあがるのです。
体外受精のリスク
体外受精をおこなうと、双子や三つ子が生まれやすいと言われています。
体外受精の成功率をあげるために、一度に複数の受精卵を母体に移植するので、双子や三つ子の確率が高くなります。
また、体外受精の治療中に、排卵誘発剤を使用する場合、母体のリスクは高くなります。
卵子を母体から取り出す際の多量出血がまったくないとは言えません。
また、麻酔の影響がどう出てくるのかも、よくわかりません。
麻酔は、現在では安全性が高まっていますが、100%安全ではないので、麻酔の前に、同意書にサインを求められますが、要するにそれ自体がリスクなのです。
妊娠しやすいので、体外受精を望む女性が増えていますが、かならずドクターからじゅうぶんに説明を聞いて、夫婦で納得してからおこないましょう。
体外受精の費用
体外受精は、自由診療にあたるので保険が適応されません。
よってすべて実費であり、病院ごとに金額がちがいますが、だいたい30〜50万円程度です。
100万円以上する病院もあれば、大学病院のように10万円くらいですむところもあります。
排卵誘発剤を使用する場合、あるいは、卵管の手術をおこなう場合などは、その部分に限って、保険が適応されます。
しかし、体外受精や顕微授精には保険が適用されません。
体外受精は「病気」ではないので、保険が適応されないのです。
民間の保険もほぼカバーしていません。女性特有の疾患をカバーしている保険であっても、体外受精は保険適応外が非常に多いのです。疾患ではないので。
体外受精の成功率
1回あたりの妊娠成功率は2〜3割程度とされています。
よって、体外受精を何度も繰り返す必要も出てきます。そのたびに、上記の金額が発生します。
「体外受精は高い」と言われている理由はこのへんにあるのです。
体外受精をおこなう夫婦を対象に、国が助成金を出してくれます。
各都道府県が申請の窓口であることが多く、じぶんが住んでいる区役所や市役所に問い合わせると、申請先を教えてくれます。助成金額は年間10万円ていどでしょう。
各都道府県によって、金額や受給条件が異なるので、まずは、区役所・市役所に問い合わせてみましょう。